その後のMCでは"結婚していることが正解"という価値観に対し、冗談を交じえながらアンチテーゼだと話す「結婚だけが人生じゃない」が始まる。リズムに乗りながら演奏するメンバーにオーディエンスも体を揺らしてそれに応える。
続いて年の差がある2人を描いた「Pretty Girl」が始まる。ディレイを使ったギターのリフが奏でるサウンドが心地よく響き、会場が優しい雰囲気に包まれた。
その後黒田崇矢が限られた時間の中で歌詞を生み出す苦しさを語り、「もう一度 もし生まれ変わったら」が始まる。そのストーリーに涙するオーディエンスの姿も見られる中、余韻を残しながら第1部が終了。
第2部までの間、ステージ正面のスクリーンには再びムービーが映し出された。1stマキシシングル「必ず景色は変わる」の制作風景や、スタジオで行われたミーティングやリハーサルを行う風景が流れ、メンバーの楽しそうな様子にオーディエンスからも笑顔がこぼれていた。
黒田崇矢からは来場者へのメッセージの他、1stワンマンライブまで実に2年半もの期間を経て当日を迎えた事など、貴重なストーリーが語られた。
ムービーが終わると、衣装チェンジをしたメンバーがステージに現れ、第2部は「雑草魂」からの幕開けとなった。何者にも屈しない強い信念が表現された曲だ。制作の段階で一度書いた歌詞を曲の熱量に合わせて再度書き直したエピソードが語られた。
続いて女性の繊細な気持ちを綴った「BirthdayCall」、栗田が作曲した「約束の海」と続く。MCでは楽曲を作る上で、限られたメロディーの中でストーリーを表現する難しさを語っていた。
再びMCをはさんだ後、母への想いを綴った「小さくなった背中」が始まる。大人になって改めて気づかされる母親の強さ、尊さ、様々な想いがメロディーに乗せられてオーディエンスへと届く。
忙しく過ごす日々の中で忘れがちな大切な気持ちを思い出させられる。
この曲の歌詞でも分かるが、常に人を気遣う優しい黒田崇矢の人柄が痛いほど伝わってくる。そんな彼の生き様にファンは魅了されているのだろう。
続いて黒田崇矢自身が尊敬する谷村新司氏の「チャンピオン」がバンドによってアレンジされてバージョンで演奏される。真紅のライティングが会場を染め、オーディエンスを更に盛り上げていく。
そしていよいよ第2部最後の曲「必ず景色は変わる」が始まる。ライブ終演が惜しまれる声が飛び交う中、LIVEが終了した。
興奮冷めやらぬオーディエンスからは一斉にアンコールの声が挙がる。間もなくして黒田崇矢がステージに姿を現し、再びバンドメンバーを紹介した。新宿MARZのスタッフ及び関係者、来場したオーディエンスに感謝を述べた後、リクエストが多かった「DAKARA JIN JIN JIN」を演奏してアンコールが終了。今回が初LIVEとなった黒田崇矢 & Goodfellas。一つ一つの楽曲が違う色彩で輝きを放ちながら、それぞれのストーリーを見事に表現していた。この日立ち会ったオーディエンスは何を感じ、何を思っただろうか。声優黒田崇矢の"新たなる挑戦"はこの先も続いてくだろう。次のステージで活躍するその瞬間を再び目にする時が楽しみだ。